引継ぎの話

引継ぎの話

私は基本的に引継ぎが苦手です。

特に夜勤では日勤者に引き継ぐ時に8年目となる今でもすごく緊張します。

自分で記録用紙に記録した内容をまとめて話せばいいだけなのですが、最初に何から言えばいいか迷ってしまいます。

出だしで使えてしまって頭が真っ白になってしまうこともよくありますし、言葉が出なくなり、その後は何を発したのかさえ記憶が飛んでしまうこともあります。

また、勤務が終わって帰宅後に引継ぎを忘れたことに気がつき、病棟に電話をしてしまうということもありますが、これは電話をとる手間をかけてしまうので、なるべく気をつけるようにはしています。

まったく病院から帰っても仕事のことが頭から離れないなんてよくないのですが、こうしたことが看護師のストレスをためてしまうのかもしれません。

後輩看護師に引き継がれていく逸話というのもたくさんありますが、泣かされた患者さん、先輩、医師、そんなチョット愚痴めいた話から、繰り返したくない自分の失敗、後悔など別に教育的な配慮から話すわけではありませんが、改まった指導以上にこうした休憩室での引継ぎは効果があるようです。

私がよくするのは、患者さんに言い返してしまった話ですが、看護婦は結局のところ真面目なんだろうけど、それをいいように利用してわがままばかり言う患者さんもいるのです。

そんな時のやりきれなさはたまらないものがありますし、だからこそ患者さんは弱くて私たちが守ってあげなくてはいけないという使命感に燃えて現場に出てきた新人看護師ほど理想と現実のギャップに苦しんで、やがて患者さんが好きになれなくなったという悲しい本音と闘いながら、結局は職場を去っていくという繰り返しを続けるケースが多いのです。

こんな繰り返しを絶つにはやっぱり看護師も、きちんと意思表示をすることが大切です。

患者さんをかわいそうな存在と見て言うなりになるだけでは、専門職としてはあまりに情けない話です。

相手の人格を認めればこそ、お互い人間として言いたいことだってあるのですし、これが私の患者さんへの向き合い方の基本です。

もちろんこのやり方がすべて正しいとは思いませんが、ただ、理想と現実の中でうまく折り合ってやっていくにはこういう方法もあるよということを伝えておきたいのです。

看護師の世界は女の職場ということで、ドロドロした人間関係に思われがちです。

でもそれこそ誤った理解のされ方ですし、後輩が少しでもプレッシャーを感じずにイキイキと働けるようにみんな気を使いあって働いていると思うのです。

裏の引継ぎにしても、それぞれに受けを狙って腑に気明るくしようとしているのですし、自分の芽3から見ると、いかにも仕事ができる先輩が、昔は自分と似たようなことやっていたってわかると、やっぱりホッとするものです。

2014年11月24日|